体の痛みを自分でとる24の方法
ウォーミングアップ
(できれば定期的に行って下さい)
へその微振動
特に、内蔵の不調を訴えている人に有効なやり方です。肩こりや腰痛には内蔵の乱れからくる痛みがありますから、そのような症状がある人の場合は効果があります。それぞれの繰法を行なう前のウォーミングアップに。基本的には、自律神経のアンバランスを正す繰法です。
- 仰向けに寝て、両膝を山形に立てます。
- おへそに両手の甲を重ねて当てます。
- その手でおへそを少し押すようにしながら、細かい振動を与えます。 意識は「お腹の中に振動を伝えるように」です。(おへそのうえに使い捨てカイロなどを置いて、温めながら行うとより効果的)
みぞおち体操
他の体操を行う前の準備体操として行うほか、1日20回以上、毎日続けて効果があります。10回ずつ2回に分けてもOK。みぞおちが特に硬く感じられる人は、回数にこだわらずに行ってかまいませんが、あくびが出たらそれ以上は続けない方がいいという信号です。
特に不眠症の人は「寝る前にあくびが出るまで」行うのが効果的。それ以外の場合では、時間帯に制限はありません。
①背筋を伸ばして座ります。 正座でも、椅子でもかまいませんが、リラックスが肝心。
②親指以外の4本の指を立て、両手をみぞおちに当てます。みぞおちの位置は、肋骨をなぞっていき、いちばん下の肋骨と肋骨の間の指が入るところ。上すぎず下すぎずの位置を探り当てるのがポイント。
③みぞおちに当てた手の状態をキープしながら、ゆっくりと息を吐き、上体を前に傾けていきます。指はあくまで、上体を傾けることによってみぞおちに入っていく感じ。体の中の毒素を全部出し切るということを意識しながら、できるだけ吐き続けます。
④息を吐ききったところで、上体を起こしていきます。みぞおちに入っている指を緩めながら息を吸い込んで。「ゆっくり、ゆっくり」を意識しながら行いましょう。
腰痛
基本操法
まず、ヘソの微振動、みぞおち体操のウォーミングアップを行いましょう。具体的な腰痛繰法に移るのはその後です。普段の1.5倍の歩幅で20~30歩歩いてから、以下の方法を行います。家の中でも十分に行える歩数ですが、気分転換に、家の周りを1周してもいいかもしれません。これを行ってから次の繰法に移りましょう。
①うつ伏せに寝て、肩幅を超えない程度に足を少し広げます。そうするとお尻の両サイドにくぼみができますから、個々を指先でマッサージします。硬い側を念入りに行って下さい。
②立ち上がります。お尻のくぼみの硬かった側の足首を軽く、1~2分ブラブラと振ります。左右に差がなかった場合は両足首を振って下さい。
③次に正座をします。その体勢から上体を左右にできるだけ捻ります。これを左右5回ずつ位行います。
④最後に、立ち上がって両足を広げます。お相撲さんがしこを踏む体勢です。膝に手を当て、股を割ります。これを5~10回行います。
腎臓が悪い人の追加療法
腰痛の基本繰法を行った後に、腎臓が悪い人、調子が良くないなと感じている人は、次の繰法を併せて行って下さい。また、5~9月頃までは、汗をかいて体を冷やし、腎臓に負担をかけたための腰痛が多くなります。この時期には特に、この繰法と一緒に、朝風呂療法を丁寧に行って下さい。
①腎愈、志室のツボを両手の親指で押さえます。おへその裏側より2センチ上がそのツボの位置。左右に隣り合わせて並んでいますから、押さえてみて気持ちいいと感じるところなら、ほぼ間違いありません。
②ツボを押さえながら、上体を左右に5~6回捻ります。
腎愈、志室それぞれのツボで行って下さい。(この療法の代わりに、ツボに蒸したタオルを当てる方法でもかまいません。うつ伏せに寝て、ツボの位置にタオルを20分ほど当てて温めます。)
③足の裏の土踏まずのところがシワシワの人、青白い人、足首から下が冷えやすいという人は、毎日5分間、足湯をして下さい。洗面器に、お風呂の温度よりかなり熱めのお湯をはり、そこに足首をつけます。お湯が冷めてきたら差し湯をして、温度を一定に保つようにするのがポイントです。
④足の内側を、下から上に向かって乾布摩擦します。2~3分、両足行って下さい。
肝臓が悪い人の追加療法
腰痛の基本繰法を行った後に、肝臓が悪い人、調子が良くないなどと感じている人は、次の操作を併せて行って下さい。
①仰向けに寝て、肝臓の位置(図参照)に熱い蒸しタオルを当てます。使い捨てカイロなどを利用してもいいのですが、できれば湿り気があった法が効果があります。20分間温めて下さい。
②大衝(図参照)のツボを押さえながら、足の親指をグルグル回します。右回りに2、3分以上、左回りに1、2分。左右の親指に行います。
婦人科疾患の人の追加療法
腰痛の基本繰法を行った後に、婦人科系が悪い人、調子が良くないなと感じている人は、次の操作を併せて行って下さい。
①仰向けに寝て、お腹の下の方、図の位置に使い捨てカイロか、熱くした蒸しタオルを20分間当てます。
②うつ伏せに寝て、①のちょうど裏側に、同じように使い捨てカイロか、熱くした蒸しタオルを20分間当てます。
中腰の仕事が多い人の追加療法
中腰の姿勢が長く続くと、たいていの場合は「腰を反らす」動作をしがちですが、まずこれは絶対にやらないこと。背骨の第5腰椎を壊し、返って腰を痛める元になります。中腰の姿勢が続き、腰が痛くなったり疲れたりした場合は、場所に応じて、次の繰法を行います。くれぐれも体は反らさないこと。
①仰向けに寝て、両膝を両手で抱えます。息を吸いながら両膝を胸元へ引き寄せ、息を吐ききった瞬間に、両腕の力を抜き、胸元から膝を離して、両膝を抱えた状態に戻します。1日に5~10回行いましょう。
②仰向けになる場所がない時は、立ったまま前屈運動を10回行い、その後、上体を真っ直ぐ立て、両手を合わせて腕を「上」に引き上げます。あくまでも方向は「上」に。背骨を伸ばします。
他人の手を借りる方法
症状に応じて、自分でできる繰法を行った後、手を貸してくれる人がいたら、次の繰法を行いましょう。より一層の効果が得られます。ただし、どの繰法も「やりすぎない」ことが肝心です。
①横に寝て、お尻のくぼんだ部分を、両手の親指で押してもんでもらいます。少し痛いくらいに強めに行うことがポイント。10~15分押してもらいましょう。左右行います。ただしこの療法、痛みが強い場合のみ行うようにして下さい。やりすぎると体が硬くなり、感覚が鈍くなってしまいます。
②うつ伏せに寝て、腰の横も両手の指先で5~10分間押してもらいます。硬い側を特に念入りに。両側が硬い場合は左右に行います。この繰法もまた、やりすぎには注意しましょう。
③うつ伏せに寝て、膝の裏側にある委中というツボを、両手の親指でコロコロと転がすようにマッサージしてもらいます。必ず両手で行い、左右の足をそれぞれ3~5分間もんでもらいましょう。これもやりすぎないこと。
肩こり
基本操法
肩こりの治療法には、腰痛同様に「朝風呂療法」を併用して行うのが効果的です。毎日の入浴の方法をこのやり方に変えた上で、肩こり繰法を行って下さい。また、へその微振動、みぞおち体操は必ず、ウォーミングアップに加えるようにしましょう。
①仰向けに寝て、図のようなポーズをとります。体の硬い人は椅子を置いて、その上に足を乗せてもかまいません。このままの体勢を5分間保ちます。
②仰向けに寝ます。鎖骨の下の部分を、右側は左手で、左側は右手で、指先を使ってマッサージします。時間は5分ずつくらい。
③仰向けに寝ます。第5胸椎に少し高さのある硬い物を置くのがこの療法のポイント。電話帳などを利用するといいでしょう。5~10分間その状態を保ちます。使い捨てカイロを体と電話帳の間に置いて、温めながら行うと効果は更に高まります。
④第7頚椎の両側を手で押さえます。首の下に向けた時に飛び出す骨がそれです。押さえるのは骨の一番上。押さえたまま、首を左右に10回ずつ、グルグル回します。
⑤髪の生え際にある天柱、風池、完骨のツボを手でマッサージします。首の中心から左右対称に並んでますから、両手でもみましょう。
⑥正座をします。首を下に向け、両手を組んで真っ直ぐ前に伸ばします(図参照)。このとき大きく息を吸い、吸いきった瞬間にストンと両手を落とします(手は組んだまま)。5回繰り返します。
目が疲れている人の追加療法
髪の生え際にある天柱、風池、完骨のツボを手でマッサ首の付け根、髪の生え際、両耳を結ぶ頭の後ろの線上や、こめかみがこっていたり、痛くなったりした時は、目の疲れから来る肩こりが疑われます。
熱い蒸しタオルを用意し、まぶたの上から温めます。熱いけれど気持ちいい熱さが最適です。温めるのは5分ほど。冷めないうちにタオルを温めながら行いましょう
腕が疲れている人の追加療法
首の前、サイドに、どうもつった感じがある。こういう人は腕の疲れが慢性的になっていると考えられます。その結果、肩こりを起こしているのです。この症状が進むと、思考力が低下したり、想像力が鈍くなったりします。早い段階で疲れをとっておきましょう。
腕を直接温めるのが、このタイプの肩こりの繰法です。浴槽、洗面器などにお湯をはります。「つけているのがやっと」というくらい熱いお湯にするのがポイントです。片腕ずつ、5分間程度温めて下さい。お湯は冷えないように、差し湯をします。
他人の手を借りる方法
自分でできる繰法を行った後で、人の手が借りられるならこの方法を行って下さい。自分では手の届かないところですので、より効果が現れるはずです。ただし、どの繰法もやり過ぎないことが肝心です。
①仰向けに寝ます。鎖骨の下の部分に片方の手の指先を置いてもらい、もう一方の手で腕を持ち、上下に動かしてもらいましょう。腕を上げるのは方のラインまで。
これも数回繰り返してもらいましょう。
②次はうつ伏せに。肩胛骨の内側の背骨に近いところを親指で指圧してもらいます。
③正座をして、両手を後ろに組みます。相手は、首の付け根に膝をあて、組んだ手の手首を持ってすくい上げるように、引っ張ります。
ポイントは「後ろに引っ張りあげる感じ」です。
五十肩・四十肩
五十肩・四十肩を自分で治す方法
ウォーミングアップとして、ヘソの微振動、みぞおち体操を必ず行って下さい。姿勢は骨盤の歪みを正すことが治療には必要ですから、肩そのものに施す繰法はほんの一部。治療のポイントは、股関節と第11胸椎です。
①上がらない肩の外側を、もう一方の手でマッサージします。
②手首周辺にある陽池(手の甲側の手首の付け根)、外関(陽池より2寸肘より)のツボを、痛くない方の手の親指で、軽く押します。悪い方の手のツボだけでOKです。
③仰向けに寝ます。膝を立てた状態で、上がらない方の腕側の股関節に手を当てて、丁寧に、念入りに揉みほぐします。
④痛い腕側の股関節をよく動かします。立てた膝をふったり、胸に引きつけたりしながら揉みほぐします。③④はどちらも、股関節の癒着をほぐすための繰法です。1日に何回行ってもかまいません。ここがほぐれてくると、腕も上がるようになります。
⑤仰向けに寝て、第11胸椎に高さのあるものを当てます。電話帳や硬い枕が便利。使い捨てカイロも当て、そのままの状態で20分ほど温めます。
膝痛
膝痛を自分で治す方法
この繰法を行う前にもやはり、ヘソの微振動、みぞおち体操のウォーミングアップは必ず行って下さい。朝風呂療法を同時に行って、代謝機能を活発にすることも大切です。
①仰向けに寝て、痛む方の膝を立てます。大腿骨のあたりを拳で、軽くポンポンと100回くらいたたきます。両膝が痛む場合は両足を、片方が痛む場合は、痛い方だけ行って下さい。
②仰向けの姿勢から、体を横に向け、お尻の上の部分を同じように100回くらいたたきます。軽く、痛む方だけを行います。
③図に示した第3腰椎から仙骨のあたりにかけて、指先で揉むようにマッサージをします。 これは重要な方法ですから、特に念入りに行って下さい。
④膝の裏側が痛む人は、まず長座の姿勢をとり、痛む方の足のふくらはぎの部分を、両手で軽く、2、3分マッサージします。両膝が痛む人は両足を。
⑤膝の前側、あるいは横側が痛む人は、膝の下の両サイドを30~50回軽くたたきます。
⑥股関節の歪みを正す方法です。痛む側の股関節を、仰向けになった状態でクルクル回します。股関節の癒着がほぐれ、膝の痛みの回復がスムーズになります。
腱鞘炎
腱鞘炎を自分で治す方法
①「熱い」と感じるくらいのお湯に、痛む方の肘をつけ、4~6分温めます。
お湯を冷まさないように、差し湯をするなどして温度を一定に保つようにして下さい。
② ①の方法が終了したら、お湯をよく拭き、その後20秒間、手首をブラブラとふります。
③最後に、痛む方の親指をグイッと引っ張ります。
①~③を治るまで毎日行って下さい。
捻挫
捻挫を自分で治す方法
この場合も、「基本繰法」を行う必要がありません。できれば誰かの手を借りて、仰向けになって行うのがベストですが、自分でももちろん行えます。経路をたどってツボを刺激しながら、捻挫を治していく方法です。
①捻挫をした側の手首の付け根、親指側の骨の出っ張ったところより少し上(図参照)にある列欠というツボと、捻挫をした足首、くるぶしの下にある照海というツボを、30秒ずつ親指で指圧します。軽くがポイント。
上手くなるとこの方法だけで痛みは消えてしまいます。
②捻挫した側の足の裏を両手で包むようにして、痛むところを念入りに揉みほぐします。
20分ほど行って下さい。
③捻挫した方の足の外側、膝から下の部分を、揉みほぐすように満遍なくマッサージします。
気持ちよくなるまで続けてもかまいません。
歯痛
歯痛を自分で治す方法
ツボで治療します。ポイントに入れば非常に効果のある方法ですが、あくまでも応急処置として行って下さい。歯痛の場合も、「基本繰法」は必要ありません。
①頬骨に反って、耳の下にある下関、その下の頬車というツボを、親指以外の指で押します。
痛む側を、痛みがやわらぐまで押して下さい。
②痛む側の手首にある列欠、痛む側の足首にある照海というツボを、まず照海を先に、次に列欠を、それぞれ10秒ずつ親指で押します。
痛みがかなりひどい場合は、薬局で皮内鍼を購入してツボに入れておくといいでしょう。
痔
痔を自分で治す方法
痔の場合には、ヘソの微振動、みぞおち体操のウォーミングアップは必ず事前に行って下さい。ご紹介する治療と合わせて「朝風呂療法」も必ず実践しましょう。骨盤底部に起こっている筋肉の萎縮をやわらげる効果があります。
①尾てい骨の先端の左右を振ってみて下さい。どちらかが硬く感じたら、その部分をよくマッサージします。10~20分行って下さい。
この療法のポイントは、左右を同日に行わないこと。片方をマッサージしたら、もう片方は翌日に。交互に1日おきにマッサージするのが鉄則です。
②仰向けに寝ます。
頭の中心に両手を当て、そこからやや後ろに指をずらしてくぼんだところが百会というツボ。ここを軽く押しながら、両足を反らして腰を持ち上げ、お尻をギュッと引き締めます。その状態で3呼吸したら、スッと力を抜きます。毎日これを3~5回繰り返して下さい。なお、百会は絶対に強く押してはいけません。
頭痛
頭痛を自分で治す方法
ウォーミングアップとして、ヘソの微振動、みぞおち体操を行ってから、頭痛の繰法を行って下さい。特にヘソの微振動を念入りにして下さい。朝風呂療法も併せて行うと、更に効果は高まります。なお、この繰法で痛みの消えない人は、肩こり繰法も併用して下さい。
①髪の生え際、首の骨を中心に左右対称にある天柱、風池、完骨のツボを、両手で、親指以外の指を使ってマッサージします。5分くらいが適当です。
②ツボをマッサージしたら、首を左右に倒します。できる限り真横に倒します。
右が終わったら左と、左右交互に行って下さい。10回くらい。最後にぐるりと首を回します。
③偏頭痛の人は次の繰法も行って下さい。
痛む側の足にある臨泣というツボを押します。
親指の爪を立てて、痛くて我慢できない限界まで、頭の方へ向けて強く押すのがポイントです。
人にやってもらうとより効果的。ただし、頻繁にはやらないで下さい。
④睡眠不足が続いたり、体が冷えたりすると前頭部が痛むことが多いのですが、この場合は、熱いタオルで温めると効果があります。
まぶたの上に5~10分、後頭部に20分。タオルが冷めないようにこまめに取り替えて温めて下さい。
ぜんそく・アレルギー
ぜんそく・アレルギーを自分で治す方法
この繰法もまた、ウォーミングアップとして、ヘソの微振動、みぞおち体操を行ってから行って下さい。自律神経のバランスを調整することが、ぜんそくやアレルギーには必要だからです。また、朝風呂療法も併せて行うことによって、効果はより一層高まるはずです。
①手首内側、親指の下あたりにある太淵、肘内側の中心にある尺沢、腕の付け根より内側に入ったところの中封というツボを押します。
中封は親指以外の指で、他は親指で3分間押して下さい。
ただしこの治療法は、刺激反応の抑制なので、やりすぎは禁物です。
ぜんそく発作の回数が減ったら行わず、様子を見ましょう。
② 前髪の生え際、おでこの周辺を拳でトントンと数回たたきます。
意識は「刺激を脳に伝えるように」です。この方法は発作が起こったときに非常に有効ですが、1同様、やりすぎには注意しましょう。
③首の付け根から肩胛骨の下端くらい(第5胸椎)までの範囲を、かなり熱くした蒸しタオルで温めます。
20~40分、必ず毎日続けるようにして下さい。
④レンコンをすり下ろし、よもぎ汁、梅肉エキスをあわせてジュースを作ります。それを毎日飲むと効果があります。
SOD(酵素)は特におすすめ。毎日の食卓に加えましょう。
せき・喉の痛み
せき・喉の痛みを自分で治す方法
急性のせき・喉の痛みには、「基本繰法」は必要ありません。以下にあげる繰法を忠実に行っていただくだけでけっこうです。ただし、せきが激しく、なかなか止まらないときは、ぜんそくの繰法を行って下さい。その場合は「基本繰法」も必要です。
①足の内側、くるぶしの下に照海というツボがありあります。ここを親指で押して下さい。10分くらいで喉の痛みが治まってきます。両足とも行います。
ツボの位置がつかめないという人は足湯でも同じ効果があります。44度程度の熱いお湯に5分、両足を浸します。温度は一定に保つように。
お湯から出したら足は、しばらく発汗させます。冷やさないように注意しながら、しっかり拭きましょう。1~2時間で全開します。
②ちょうど肩胛骨の間くらいにある第5、7、8胸椎を両手の親指以外の指で指圧します。
といってもこれは自分ではできません。
人の手を借りられない場合は、熱めに温度設定したシャワーで温めるといいでしょう。
③蒸しタオルを使う方法です。
両肩を結ぶライン上、背中の真ん中にある第3胸椎のあたりを温めます。
10~20分、タオルをこまめに取り替えて行います。
④首を前傾させると、首の後ろに骨が飛び出してきます。これは第7頚椎。
そのすぐ上に第6頚椎があり、そのあたり全体をたたきます。
20~30回軽くたたくのがポイントです。
腹痛(下腹部痛)
腹痛(下腹部痛)を自分で治す方法
①おへその上2センチくらいの高さの脇腹から背骨にかけて両手を添えます。立ったままでも、座った姿勢でもかまいません。
脇腹に添えた手の親指で腰の裏側を数カ所押します。
痛みが強いところは、力を弱めて念入りに数分間押し続けて下さい。
②軽い虫垂炎の場合は、1の繰法で治りますが、特に右の内側の関節炎を揉みほぐすと、より効果的です。
図の位置を押してみて、かなり痛みがひどいようなら、虫垂炎が疑われます。
③「冷え」が原因の下腹部痛は足のツボを押して治します。
足の中指と薬指の間にある草がくれ(図参照)のツボを、骨と骨の間を広げるような意識で両手の親指で押して下さい。
両足とも行います。
胃痛(上腹部痛)・胃もたれ
胃痛(上腹部痛)・胃もたれを自分で治す方法
急性の場合には「基本繰法」を行う必要はありませんが、常に胃にもたれた感じがあり、不快感のある人は、まずヘソの微振動、みぞおち体操を行ってから、以下の繰法を実践して下さい。
①右腰と左肩を結ぶ線と、左腰と右肩を結ぶ線が交差した点が第11胸椎。
ここを支点として、椅子の背もたれを利用して後ろに反り返ります。3~5回呼吸そのままの状態を保ったら元に戻します。 これを3回繰り返します。
②次に「支点」を変えて1と同じ事を繰り返します。
支点は、肩胛骨の左右の下端を結んだ線上の中心点(第7胸椎)。ここに意識を集中して行います。
③腰に両手を当て、背骨を中心に首に向かって左右に並ぶツボ(図参照)を、親指で上から下へ、数カ所押します。
痛いところは力を弱めて念入りに行います。
④胃痛には足の三里というツボに刺激を与えるのが効果的です。
膝のお皿の下から外側に少しずらしたところを親指で5分間押します。
両足行います。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍・十二指腸潰瘍を自分で治す方法
体をラクにして、気持ちをゆったりして行って下さい。この繰法をする前には必ずヘソの微振動、みぞおち体操をしっかりしてからにしましょう。また、体に取り入れて効果があるから是非お勧めしたいのが、梅肉エキスの飲用です。タンポポの根を濃く煎じてもいいでしょう。毎日飲んでより効果的です。
①仰向けに寝て、両足を腰幅に開きます。
息を吐きながら、全身に力を入れて頭、肘、かかとで体を持ち上げます。
持ち上げて息を吐ききった瞬間、全身の力をスッと抜いて、腰をストンと落とします。
一度行ったら、その後はしばらくそのままの状態でいます。
これを5~6回繰り返します。
②第11胸椎(左肩と右腰を結んだ線と、右肩と左腰を結んだ線の交わった点)を支点に、椅子の背もたれを利用して、体を後ろに反らせます。
2、3呼吸そのままでいて、元に戻します。
2、3回繰り返して下さい。
③椅子に腰掛けたまま、今度は状態を左右に2、3回ずつ繰り返します。
正座して行ってもかまいません。
④膝のお皿下外側の足の三里のツボに親指を当て、体全体を手で挟むようにしながらツボを押します。左右5分ずつ行いましょう。
または、膝まで熱いお湯をつける足湯でも同じ効果があります。これも5分つけて下さい。
⑤目の真ん中と耳の前からの線が交わったところを第2整圧点といいます(図参照)。ここを毎日必ず、10~20分押さえます。
生理痛
生理痛を自分で治す方法
ウォーミングアップに必ずヘソの微振動、みぞおち体操を行って下さい。とくにみぞおち体操は欠かせません。以下の繰法と併せ、一連の繰法として習慣化してしまえば、毎月、生理痛に悩むこともなくなるでしょう。
①生理痛に効果のある手にあるツボは関衝、中渚、外関、陽池です。
関衝は親指と人差し指で挟むようにして、他のツボは親指で1分くらい押し続けます。
ツボの位置がわかりにくければ、「そのあたり」を広い範囲で押さえてもかまいません。
②足のツボでは三陰交、下腹部では中極への刺激が効果的です。
三陰交は親指で、中極は両手の指で、それぞれ3分くらい押します。
なお、三陰交はのツボは非常に効果が高いのですが、流産する可能性があるので、妊娠中の人は絶対にやらないで下さい。
③仙骨を刺激する方法です。
うつ伏せに寝て、熱いタオルで温めます。
仙骨は腰とお尻のちょうど中間あたり。
タオルが冷たくならないように、こまめに替えながら10~20分温めて下さい。
④仰向けに体勢を変え、今度はお腹側から温めます。
これも10~20分、温め続けます。